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二人の春休み

朝 、窓の外でうぐいすの鳴く声がした。

まだ静かな朝の空気の中に、意外に鋭くひびいている。

時をおいて、また鳴く。

うぐいすの目覚ましとはね、いかにも、春休みという感じ。

我が家で唯一春休みを満喫している次男は、当然、暁を覚えず...

 

 

 

 

もうすぐ長男が帰省して来る。

次男はそれが楽しみで仕方がない。

あと何日、あと何日、指折り数えて待っている。

 

 

我が家の兄弟は九つ違いだ。

長男の高校入学と、次男の小学校入学が同時だった。

 

年が離れているせいで、兄弟喧嘩というものをしたことがない二人。

 

怠け者の私のおかげで、

長男は、弟の面倒をよーくみてくれる優秀な保護者に育ったのだ。

 

 

二人は仲がいい。

長男がたまに帰省してくると、ビニールバットとグローブを持ち出して、必ず二人で公園に遊びに出かける。

時にはテニスラケットを持って行くことも。

真冬だろうが、真夏だろうがお構いなし。夢中になって遊んでいるらしく、汗だくで帰ってくる。

 

次男によると、二人で作ったルールにのっとった、

なんちゃって野球やら、テニスもどきやらを楽しんでいるようだ。

長男め、弟に付き合ってやっているのかと思えば、自分もガチで楽しんでいるから驚く。

 

 

ええこっちゃ。

うん、いいけどさ、

あんた、もうハタチだよね。

ハタチって、そんなんだっけ…?

 

若干、長男の精神年齢が心配になるが、この春休みも、二人は夢中で遊ぶんだろう。

 

私はふと考えた。

二人で過ごせる休みって、もう、ないんじゃないの...?

 

次の夏休み、うまくいけば、長男はロシアへ旅立つ頃。

一年は帰ってこない。その間に次男は中学生だ。

一年後の夏に帰ってきて、冬休みは少しはのんびりできるだろうか。

次の春は...もう就活だ。

 

だいいち、中学生と21歳って、一緒に遊ぶ?

今、子供たちが子供の姿でいる、最後の時なんじゃないか...?

 

 

 

 

 

あいつらは成長していく間に、いつの間にか、勝手に色んなことを卒業していく。

 

長男が最後に叱られて泣いたのはいつだっただろう。

あのデカい次男を最後に抱っこしたのは、一体いつだったんだろう…

思い出せない。

最後の時があったはずなのにな。

家族4人が、毎日同じ部屋で過ごしていたことすら、もうよく思い出せないような。

私は冷たい人間なんだろうか。

 

 

 

 

子供の年が離れていると、子育ての期間がいつまでたっても終わらない。

いつも、自分の時間が欲しくてたまらない。

 

でも、

年の離れた兄弟がいることは、あの子たちにとっては、たぶん良かったな。

私とダンナにとっても良かったんだろうな。

 

 

 

ひょっとしてこれは、

数少ない私のグッジョブのうちの、ベストジョブかもしれないな。

 

 

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